あの地味なストレスをなくす日本企業の特許 ミネソタの歩き方011
最近では日本でもトレーニングが流行っているけど、欧米ではジムに行く文化がより大きいと感じる。
それの影響なのか、アメリカのスーパーで売っている食品には、タンパク質が何グラム入っているかがけっこう表示されている。
ギリシャヨーグルトと呼ばれる、タンパク質の割合を多めにした、悪く言えばパサパサのヨーグルトも人気だ(良くも言えよ)。
僕も軽くトレーニングをしているので、せっかくだからタンパク質が多いものを買おうと、タンパク質多めのヨーグルトをほぼ毎日食べている。食品企業の思う壺だ。
ヨーグルトを食べていて、気づいたことがある。こちらのヨーグルトは、ふたを開けると、ふたの裏にヨーグルトがついている。人前ではできないが、もったいないので一人でいるときはふたについたヨーグルトを舐めている。
せっかく食べようと思ったタイミングでふたがそうなっていると、机を汚したくないからふたの置き場所にも困るし、ちょっとしたストレスだ。
ヨーグルトは輸送の段階でかなり揺れていると思うので、ふたにつくのは当然な気もする。
しかし、僕は日本でスパイスカレーにヨーグルトを入れたり、R-1を食べていたりしたが、このストレスはほとんど感じなかった。なぜか?
実は、日本では、東洋アルミニウムという企業が、ヨーグルトがくっつかないふたを開発しているのだ。
水をはじく蓮の葉にヒントを得ているというのも、また面白い。
自然界は、時に何かの仕組みにおいて、最適解を見せてくれていることがある。
生物の構造などを模倣して何かを開発することをバイオミメティクスというらしい。
新幹線やマジックテープも生き物からヒントを得ているというから驚きだ。
そして、それを見て実用化するメーカーの方のアイデアと努力には脱帽だ。
アメリカで文房具を買ったが、日本の製品のクオリティに及ぶものを見たことがない。
また、こちらに住む日本人が言っていたが、日本からアメリカに持ってくるお土産としてサランラップをアメリカ人にあげたら感動していたらしい。
あの切れやすさ・貼り付けやすさといった使い心地は素晴らしかったんだということにこちらに来て初めて気づく。
たぶん、日本人が知らないだけでいろいろと特許レベルの技術があるのだろう。
そして、そのクオリティの商品をあの安さで売り続けている日本企業は凄いと思う。アメリカ人がサランラップを見たらいくらで売るのか気になる。
少なくともアメリカで売っているラップよりは高く売っても売れるのではないだろうか。
それとも、そこに価値を見出さないお国柄で、安くて品質の劣るほうが売れてしまうのだろうか。
いずれにしても、日本で売っている商品の凄さをもっと世界の人に知ってもらいたいという、無茶な野望を覚えた、今日この頃だ。
ではまた!
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