【発音編】
・Tall
超簡単な単語がまさかのランクイン。長い単語(例えばimportantとか)は音節が多いので相手が推測できるが、短い単語ほど正確に発音しないと聞き取ってもらえない。Lの発音は、日本人が思ってるより深く発音しないといけないイメージ。喉に力が入るぐらい。
・Earthworm(ミミズ)
これは日常会話ではほぼ使わないが、土壌の研究をしていると使う。rの後にthが来て、またwormでrが入って、舌を行ったりきたりさせないといけない。rの舌にした後にバシッとthの位置に持ってくるのが難しい。同様に、worthやbirthなども難しい。
・Feather(羽根)
これはstate fairというお祭りで顕微鏡で羽根を見せる展示を行なっていた時のこと。「顕微鏡で見ているのはなんですか?」の問いに、featherと言っていたがなかなか一発では通じなかった。
これをもう少し噛み砕くと、whatで聞かれる問いは答えの可能性が無数に存在する。つまり向こうも文脈で判断するのが難しい。もし鳥の話をしている時なら伝わっていたかも知れないが、顕微鏡で見ているものは何か?の答えはなんでもあり得るので、まさか羽根と言われるとは思わないから、より伝える難易度が高かったのかもしれない。
いずれにしろ、thの発音は難しい。
・~late, ~rate系の単語
これは僕が中高生の時にLとRを特に意識せずに発音を覚えていたのが原因だが、日本人発音の音が分かったとしてもそれがLだったかRだったかを思い出せないことが多々ある。
例えばcalculate(計算する)の「レ」はLだが、accurate(正確な)の「レ」はRで、日本人発音時代にそれらを区別していなかったために、会話のスピードの中では舌の位置を間違えてしまうことがある。できるだけスペルを思い出しながら喋るようにしているが、徐々に本当の音を覚えて、スペルじゃなくて音から分かるようにしていきたい。
生物化学系の研究で使う単語の中では、cylinder(メスシリンダーなど)の「リ」はL、syringe(注射器)の「リ」はRなので注意。
正直、日本人のカタカナでこれらを区別して発音している人はほぼいないので、ネイティブの留学生でもいない限り日本でこれらの違いに気づくのは不可能に近いと思う。
・tr~, dr~系の単語
実はこれはアメリカではなく、以前にシンガポール国立大学との交換プログラムに参加した際に、アニメの「ドラゴンボール」の現地人の発音が「ジャゴンボ」と聞こえて衝撃を受けた時の話だが、知らない人もいるかもしれないので書いておく。
try, dry, train, dragon, driverなどの単語で、「トライ」のようにtを「ト」、「ドラゴン」のようにdを「ド」と発音するクセが日本人にはついている。
だが実際には、これらのtやdに母音はついていないので、ほぼ当てるだけのような感覚で、tryは「チュライ」か「トゥライ」、dragonは「ジュラゴン」か「デュラゴン」に近い発音だ。
※あんまりやりすぎると今度はtuやduになってしまうので注意。
シンガポールでの一件があってから、これは日本滞在中にまあまあ意識していたので、幸いアメリカではここはクリアできていると思う。
ちなみに、brainやplaneなども似ているが、bやpの発音は日本人は知らず知らずのうちにbuやpuにせずに発音できていると思うのでたぶん直さなくてOK。
【和製英語編】
・×ランニングホームラン
→○Inside the park home run
野球用語は和製英語が多い。100年も自国で発展したから仕方ないけれども。調べてみるとたくさん出てくるので調べてみてね。
「サードゴロ」とか「タイムリーヒット」のような野球好きが当たり前に使っている単語もgrounder to thirdだったりRBI (runs-batted-in) singleというので、元高校球児の自分が考えている次元のことの言えなさに絶望する。
【カタカナ英語の功罪について再考】
以前の記事で、日本人が発音に苦戦するのはカタカナのせいにした(日本人が英語の発音に苦戦するのはカタカナがあるから説 ミネソタの歩き方002 - オオブログ!)。
確かに、発音に関してはカタカナの役割は中途半端だったと思う。
しかし、実はこのアメリカ滞在中に、失礼だが僕よりも英語が喋れない中国人に遭遇した。その人は、語彙もままならない。
僕もその人と喋る時、あるレベルの単語(中学レベルぐらい?)以上に簡単に言う方法がわからなくて逆に苦戦するほどだ笑
日本人は発音を度外視すると、日本語でもcupのことをカップと言うし、mattressのことをマットレスと言う。
その結果「たぶん英語でもこう言うだろうな」という基礎が、カタカナのおかげでできている。
つまり、カタカナ英語は、語彙力という意味ではかなり手助けになっている気がするのである(たまに上記のような和製英語というトラップが存在するが)。
発音に関しては、罪深いと思われたカタカナ英語だが、語彙力に関しては助けてくれていた。
なので結局、トントンなのかもしれない。どちらにせよ、喋りたいなら勉強しろや・喋る機会増やせやということなのだろう。
ちなみに、発音の勉強で僕がよく参考にしているのは、Improve your English pronunciation using YouTube(YouGlish)というウェブサイトだ。
単語で検索するとネイティブがYouTube上でその単語を話しているシーンの切り抜きを見ることができる。単語一つではなく、文の流れの中でどう発音されているのか、アメリカ以外の地域の発音にも対応しているのが魅力的である。
そんな発見があったアメリカ滞在開始4ヶ月後の日々である。
ではまた!
アメリカ滞在記まとめ↓