こんにちは。
いきなりですがこれからは時々、読書をして感じたことをできる限り自分の言葉で残していきたいと思います。
理由は前回の投稿で詳しく述べています。
ここでちゃんと皆さんに言っておきたい(し勘違いしないように自分にも言いたい)のは、これは本の紹介ではないということ。
ある本をおすすめするものでもありません。
本当にそこで感じたことを書いていきたいと思うので、もしかすると本自体の内容からものすごく離れたことを書くかもしれもせん。
なので、大学生になっても勝手に読書感想文やってる変なやつ程度の軽いノリで読んでいただけたらと思います。
でも昔書いた読書感想文よりはパワーアップさせて、本の内容を自分の生活に落とし込んだりした文章にしたいです。
「~だった。」「~と思った。」だけでは本当に小学生の読書感想文になっちゃいますので(笑)
というわけで、読書録を始めていきたいと思います。
記念すべき読書録の第1回は「教養」について。
教養という言葉は普段の生活でも時々耳にしますし、大学生は1年目に「一般教養」みたいなくくりの授業を受けると思います。
また、「教養はあったほうがいい」「教養がない」などのよく聞く会話から推測するに、一般的にも教養は身につけるべきものとして認知されている気がします。
今回、読んだ本のタイトルは、
「人生の教養が身につく名言集---『図太く』『賢く』『面白く』」
最初にタイトルを見た時の僕の印象は、なんか、うさんくさい…
僕の初めの勝手な想像では、名言がずらーっと羅列されて、単調で読むのに飽きるのではないかというものでした。
ただ、実を言うと僕はけっこう名言と呼ばれる部類のものが好きです。
偉人やスポーツ選手など、世界に大きなものを残している人たちは数々の修羅場をくぐり抜けてきているので、考えが洗練されているし、説得力があります。
この本はAmazonのPrime Readingの読み放題で読めたので、もし飽きたら読むのを止めようという気持ちで読み始めました。
著者は出口治明さん。
大手保険会社に長く勤め、還暦を迎えてからライフネット生命を起業した方です。
この情報だけでも興味深いですが、本を読み進めて思ったのは、出口さん自身、本当に本が好きなのだなということ。
出口さんの圧倒的な読書量に由来するであろう故事のエピソードなどがたくさん出てきて次第に引きこまれていきました。
全体を通して、出口さんの、本から学ぶことすなわち偉人の行動などから学び、自分でそれをかみ砕き、アウトプットすることで、より人生が豊かになるというメッセージが伝わってきました。
出口さんも述べられていますが、僕も、「教養」は、人生をワクワクするものにさせてくれるものだと思います。
二十歳を過ぎたばかりの僕が言うのもなんですが、「教養」によって人生の楽しみは増えると思います。
例えばヨーロッパを旅行するにしても、建造物の建てられた背景やその土地の歴史などを知っているのといないのとでは、楽しめる度合いが違ってくるでしょう。
この建物とあの建物は同じ時代に建てられたから似ているだとか、違う国のあの建物を模倣しているなどと、何も知らない人が素通りするところで新たな発見が得られるはずです。
このように人生を楽しむだけでなく、対人関係や将来についてなど、人間誰しも生きていれば何かに悩むことはあると思いますが、これも知識の引き出しが多いほど対処方法をすぐに思いつくことができたり、そもそも悩むほどのことでもないという判断を下しやすくなるかもしれません。
出口さんは知識の吸収の仕方について、「縦横思考」という言葉を用いられています。
縦とは時間軸、すなわち歴史のこと。
古典や歴史の本から昔の人はどのようなことを考え、どのような生き方をしていたのかを知ることで、自分の考え方や生き方を顧みて、そこに反映させていく。
これが縦の考え方。
つづいて横とは空間軸、すなわち同じ時間軸において異なる環境にいる人や物のこと。
世界には日本とは全然違う文化や風習があります。そこまで大きなものでなくとも、気候や考え方など数えるときりがないぐらい違いがあります。
どちらが良いとか悪いとかではなく、なにが原因となって違うのかなどを知ったり、比較することで、より知識に厚みが出ます。
これが横の考え方です。
今から書くことはもう言われ過ぎていて刺激的ではないかもしれませんが、このようにして得た知識はアウトプットすることで自分のものになります。
アウトプットするためには自分の頭でそのことについてよく考えて整理しておかないといけない。
これを言うと僕がこのブログを始めたのもかなりこの本に影響を受けてのことということがわかるのではないでしょうか(笑)
実際、この本を読む前にとある本を読んでいて、その本について友人に説明しようとしましたが、肝心なところを思い出せないという経験をしました。
その後にこの本を読んだときに、「そうか、ただ本を読んだだけでは意味がない。そこで学んだことを使えないと、せっかく読んで感動したことが無駄になる。」と思い、こうやって学んだことをまとめる決意をしました。
ならば、自分でまとめるだけでなく発信したほうが、人に伝えようとするぶん、よりそのことについて深く考えられるし、もしそれが読んでいる方に楽しんでもらえるものならなお良いなと。
これが、僕が自分で考えた僕なりのアウトプットです。
がんばります(笑)
そうやって得た知識で人生を楽しんでいきます。
では、そうして得た知識で楽しむために、何かを評価する、判断を下すときに重要となってくるのが、「国語」ではなく「算数」で判断するということ。
たぶんこれを見ただけでは意味が分かりませんし、国語が好きな人は怒るかもしれませんが、説明していきます。
これに関して例を自分で考えようとしましたが、本文中の例がとてもよく、これよりシンプルでわかりやすい例を思いつかなかったので本文と同じ例で説明します。
ネタバレが嫌な人は読まないでください(笑)
「国語」で考えるとは、「清水の舞台から飛び降りてみない?」と言われたときに、「高いところから飛び降りるのは危険だからやめておこう」というように、言葉の上っ面だけで考えてしまうことです。
これでは清水の舞台から飛び降りるという行為がどのくらい危険なのかがあやふやで、ぼんやりとしたリスクに対して勝手に恐れているという状態です。本当に危険なのかどうかすらわかりません。
これに対し、「2メートルしか高さがないから大丈夫だ」「8メートルもあるから怪我を負う可能性が高い」などというように数字をもとに考える、すなわち「算数」で考えることで適切な判断を下しやすくなります。
「算数」で考えることで判断基準ができ、飛び降りることのぼんやりとしたリスクを、どちらが適切か(得か)のコストに置き換えることができます。
たとえば、飛んだら5万円あげるよ!などといわれたときです。
※ただの例なので絶対に真似しないでください
僕個人としても、大学生として研究室に所属しているので、研究の世界でも「算数」で考えることは大事なのではないかと思います。
なんとなくの感覚ではなく、きちんと数値をもとに判断を下し、より正確な研究や情報収集を行っていきたいと再認識することができました。
偉人、歴史上の人物の言動や行動から学び、自らもそれらを参考にして行動を起こしてみる。
すると、数々の人物が我々の人生を面白くするヒントを与えてくれていることに気づきます。
ルネサンス期のフランスで、プラトンの思想を研究・発展させたベルナール・ド・シャルトルという人物が次のような言葉を残しています。
「巨人の肩の上に乗っているから、遠くを見ることができる」
ゼロから豊かな人生を作り出すことは簡単なことではありません。
1人の人間の力で見える景色はたかがしれています。
そんなとき、巨人(歴史上や現代の偉人)の肩の上に立つ(知識や生き方、考え方を踏み台にする)ことで、今まで見たことのない新たな景色が見えてくるのだと思います。
ちなみに、「巨人の肩の上に立つ」という表現、どこかで見たことある人いませんか?
実はこれ、論文を検索するサイトであるGoogle Scholarに書いてあるんですよね(笑)
Googleもこのベルナールの言葉に共感しているのかもしれません。
以上、教養についてでした。
まとめると、
- 教養は人生をワクワクするものにさせてくれるもの
- アウトプットで知識を自分のものに
- 知識に厚みを持たせる縦横思考
- 「国語」ではなく「算数」で考える
です。
いつまでも、いくら経験を積んでも、新しいことを学ぶ姿勢だけは忘れないようにこれから過ごしていきたいです。