オオブログ!

答えのないことを考えるのが好きな大学院生のブログ。

ギラギラをオフする

よくギラギラしてしまう。

 

研究室に土日も行って研究するとか、ちょっとでもお金を儲けたいとか、セールだから店に走るとか、信号が点滅してるから早歩きするとか、前の遅い車を追い越すとか、

 

多かれ少なかれギラギラしてしまうことがある。

 

いわゆる「生き急ぐ」みたいな感じだろうか。

 

このように急ぎたい一面がある一方で、

最近、環境問題等と上手く付き合っていくには、社会をもっとスローにしていかないといけないと感じている。

 

どれだけの資源を無駄にして、このファストな社会が成り立っているのかを、様々なデータを見て知って以来、そう感じている。

 

資源の入ってくるぶんと出ていくぶんが不均衡だから、資源は枯渇するまたは過剰になるわけで、人間活動によって歪まされたその均衡を無視していては、いつまでたっても環境問題は終わらない。

 

最近はこういった循環の考え方が好きで、まだ使えるものは積極的に再利用していきたい。

すなわち、モノとしての生から死までをスローにしていきたい。

 

ということで、自分にとって要らなくなったものの処分の話をしようと思う。

 

僕はKindleを使う前は、ずっと紙の本を買っていた。

 

必然的にもう読まない本も増えてくるので、メルカリで本を売ったりするのだが、メルカリはさっきの概念で言うと「ギラギラ」している。

 

転売で儲けてやろうという気持ちが前面に出ていて、僕にとっては本を循環させるつもりが、これはちょっと循環というよりは、資本主義の嫌な部分に見えてしまう。

 

僕の資本主義の嫌な部分は、本当は差がないところに無理やり競争を作って(時には資源を無駄にしてでも)、利益を生み出す点だ。

 

例えば、資本家は投資をする(物質やサービスは生産していない)だけでも、多くの人の命を救っているエッセンシャルワーカーの人々の何十、何百倍もの利益を得たりできる。

 

彼らの人間としての仕事は、本当にそんな差があるのだろうか?

 

僕にとってメルカリもそんな風に見えた。

 

同じ本の価値は、ほぼ変わらないはずなのに、みんな価格設定を工夫して、良い商品がくると鳴る通知をオンにして買って、また売って…と、ちょっとでも利益が出るようにする。

 

なんか、僕がやりたいことじゃない。

 

もっとなんか、マージンとして得られる利益じゃなくて、物質そのものを循環させることに重きを置きたい。

 

また、新たな感情が生まれて、赤の他人に「売る」より、友達に「あげる」ほうが、僕にとってその本が、一番物質として輝く方法なのではないかと感じた。

 

コミュニティレベルでの、地産地消みたいなものだ。実際の地産地消は、距離が近いところで生産して消費するということだけど、コミュニティでの地産地消は、親密度が近いところで生産して消費する(ついてこれてますか?笑)。

 

実際の地産地消はその地域が活性化するけど、コミュニティでの地産地消は僕の周りが活性化する。

 

という流れで、インスタで本をあげますストーリーを投稿したところ、7冊ほどさばけた。

まだまだ三軍レベルの本なので、これから乞うご期待。笑

 

しかしまだ山場があった。大学の教科書である。

 

絶対に学科の後輩は使うのに、大学院生にもなると、学部2,3年生の知り合いはおらず、あげるタイミングを見失っていた。

 

そこで、メルカリのように発送じゃなく、貰う側が取りに来てくれるジモティーに投稿してみた。

 

「ボルハルト・ショアー現代有機化学」は、上下巻で13000円するんだけど、

 

僕は今、利益よりも循環にハマってるので、0円に設定して投稿した。

 

すると、すぐに取引き相手が見つかった。「お、学科の後輩かな?」

 

相手方も、タダは申し訳ないですと言って、200円くれた。

 

嬉しかった。いやもちろん200円の利益で嬉しいという意味ではない。

 

タダであげる人に対して、なんらかのお礼を示そうとする、人間の温かさを感じて嬉しくなったのだ。

 

こっちがギラギラせんかったら、200円でも嬉しいな。そんな気がしたのである。

 

ギラギラをオフにしてみる。

 

ギラギラも競争も、もちろん人間として大事な感情だとは思う。でもあえてたまにオフにしてみる。

 

いつも自転車で行ってるけど土日ぐらい景色を見ながら歩いて大学に行ってみようとか、

 

ファストな社会の命題である利益とか効率から一歩離れたところで、人間としてのまた違う一つの感情を思い出すから。

 

実は先ほどのジモティーの取り引き相手は、どう見ても学生じゃなかった。たぶん転売するんだと思う。

 

だから本当は、学科の後輩に絞ってあげたいけど、自分で探し回る以外に今のところ方法がない。

 

だから、大学内で、教科書や家具などを欲しい人と処分したい人をマッチングさせるようなアプリは面白いんじゃないかなって思ってます。

 

別に、タダじゃなくて(0円で売るのは僕の性癖です)、料金を設定してもいいと思います。

 

金銭的なインセンティブがないと循環させずに捨てちゃうって意見もあると思うので。

 

とくにH海道大は、一人暮らし多いし、家具はアツいよね。

 

まとめると、たまに自分ギラギラしてるな〜って思ったら、オフにするようにしていきたい。

 

ではまた!